都市のインフォーマリティが生み出すオルタナティブ
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 リーフレット

私たちの社会は、高度に体系化され、人々の暮らしを効率的で快適なものとするために様々なレベルで管理を進めてきた。一方で、人口の縮小や空き家問題などが顕在化している日本の都市において、一人一人の生きる力、創造的に世界と関わる力が、問われているのではないだろうか。輝かしい未来に向かって、計画的に都市を作り出すことではなく、日々の小さな実践に目を向けそれらが連なりあって生み出す社会の姿を描くべき時に来ているのかもしれない。
また建築分野において、統計的な手法で都市を把握するのではなく、インタビューや参与観察などのエスノグラフィー的な手法を用い、その地に住む人々の暮らしにいかに寄り添うかを重視する取り組みも増えてきている。
そこで、今回のトークセッションでは、文化人類学をベースに都市内部の自律的な活動や、インフォーマルな場や行為へと着目した研究を行っている方々と共に、建築と文化人類学の接点、そして人々が日常的に実践しているインフォーマルなアクティビティから立ち上がる都市空間、都市の役割のオルタナティブについて再考を試みたい。
日時
2017年10月15日(日)17:00〜19:30
ゲスト
江上賢一郎×小川さやか×佐藤知久×家成俊勝×川勝真一
会 場
UNDER THE BRIDGE[北公園 ポートアイランド]
参加費
無 料
申込期限
10月13日(ホームページよりお申し込みください)
主 催
ミサワホーム近畿株式会社
企画・監修
大島滋[Aプロジェクト室 室長]
登壇者紹介
江上賢一郎
1980年福岡県生まれ。早稲田大学、ロンドン大学ゴールドスミス校 文化人類学修士課程修了。留学中よりアートとアクティビズム、オルタナティブな自立空間のリサーチを開始。現在はドローイング・写真制作、アジア圏を中心としたオルタナティブスペースのリサーチとネットワーク作りを行っている。共訳書にデヴィッド・グレーバー『デモクラシー・プロジェクト』[航思社]、論考に『Art of the Nuclear War − Collective Creation and Movements』, CreativeSpace-Art and Spatial Resistance in East Asia, 2013, DOXA, Hong Kong
小川さやか
1978年愛知県生まれ。専門は文化人類学、アフリカ研究。京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科博士課程単位取得退学。博士(地域研究)。日本学術振興会特別研究員、国立民族学博物館研究戦略センター機関研究員、同センター助教を経て、2013年より立命館大学大学院先端総合学術研究科准教授。著書『都市を生きぬくための狡知─タンザニアの零細商人マチンガの民族誌』[世界思想社]で、2011年サントリー学芸賞(社会・風俗部門)受賞。
佐藤知久
1967年生まれ。京都大学文学部哲学科(哲学専攻)卒業。京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程修了。博士(人間・環境学)。京都文教大学人間学部文化人類学科専任講師、同総合社会学部総合社会学科准教授等を経て、2017年度より京都市立芸術大学芸術資源研究センター専任研究員/准教授。日本文化人類学会会員。アートと社会運動の接点からひろがる新たな地平について、文化人類学的な観点と方法をもりこみながら研究している。
家成俊勝
2004年よりdot architectsを共同主宰。建築における設計、施工のプロセスにおいて専門家、非専門家に関わらず、様々な人々を巻き込む、超並列設計プロセスを実践。障がい者と共に建築を建てる「Inclusive Architecture」や、障がい者施設の使用者と共に施設のリサーチを行う「尊厳のためのデザインリサーチプロジェクト」などを行っている。また建築を専門としながらも他分野の人々との恊働プロジェクトにも多く関わる。その他にも、関西に「デザインする状況をデザインする」を合い言葉に、「DESIGNEAST」というプロジェクトの実行委員も努める。
川勝真一
1983年生まれ。京都工芸繊維大学大学院博士後期課程在籍。京都造形芸術大学および京都精華大学非常勤講師。2008年に建築的領域の可能性をリサーチするインディペンデントプロジェクト RAD(Research for Architectural Domain)を設立し、建築の展覧会キュレーション、市民参加型の改修ワークショップの企画運営、レクチャーイベントの実施、行政への都市利用提案などの実践を通じた、 建築と社会の関わり方、そして建築家の役割についてのリサーチをおこなっている。
お問合せ先
ミサワホーム Aプロジェクト室
電話 03-3349- 8073
受付時間 10:00〜18:00
定休日 土・日・祝
 
※お申込みが定員に達しましたので、受付を終了しました。
「日本の家」展 第三回特別記念シンポジウム
「建築家はなにを考えながら〈家〉を設計してきた/していくのだろう?」
終了情報
 リーフレット

第三回目のシンポジウムは今回のシンポジウムの中でも特別なハイライト。篠原スクールを直々に学んだ坂本一成さんと、たとえ小さな建築でもエレガントさと力強さを併せ持つ乾久美子さんとの対談です。そして、ナビゲーターには西洋史を専門とはしていますが歯に衣着せぬ論述で実に見事に建築を語る加藤耕一さんをお招きいたしました。ぜひ、お楽しみに。

ミサワホーム株式会社
Aプロジェクト室
室長 大島 滋



◆テーマ:「建築家はなにを考えながら〈家〉を設計してきた/していくのだろう?」

建築家は、社会や経済の要請や、ただ単にクライアントの要望に応じて、結果として〈家〉の設計に関わってきたといえるかもしれない。だが同時に、建築家としての根源的な存在意義を見いだしながら〈家〉を設計してきたともいえるだろう。日本の建築家は、20世紀を通じて圧倒的な存在感を獲得してきた。世界的な存在となった建築家も少なくない。だが、その建築家としての成功が、「スカイハウス」「中野本町の家」「住吉の長屋」「森山邸」といった戸建住宅によってもたらされたことは驚くべきことといえるだろう。〈小さな家〉を設計し、世界的な名声を獲得する。こうしたギャップはいかにして可能になったのだろうか?歴史を振り返ってみれば、モニュメント(宗教建築、権力者の宮殿・大邸宅、公共建築)ばかりでなく、とくにヴィラと呼ばれるような〈家〉の設計の成功によって名声を獲得した建築家として、パラーディオとル・コルビュジエをすぐに思い出すことができる。彼らは〈家〉の設計によって彼ら自身の設計理論を構築し、建築そのもののあり方を革新したのだ。おそらく戦後日本の建築家たちも、まさに〈家〉の設計によって、建築を革新してきたといえるだろう。本シンポジウムでは、これほどの成功をおさめるにいたった戦後日本の建築の歴史を、〈家〉という観点から見つめ直してみたい。 東京大学准教授 加藤耕一)

日時
2017年10月6日(金)19:00〜21:00
ゲスト
乾久美子×坂本一成×加藤耕一
会 場
新宿NSビル16階インテリアホール
参加費
無 料
申込期限
10月4日(ホームページよりお申し込みください)
主 催
ミサワホーム株式会社Aプロジェクト室
協 力
東京国立近代美術館
運営協力
トヨタホーム東京株式会社
企画・監修
保坂健二朗[東京国立近代美術館主任研究員]+大島滋[Aプロジェクト室 室長]
登壇者紹介
乾久美子
1969年、大阪府生まれ。
1992年、東京藝術大学美術学部建築科卒業。
1996年、イエール大学大学院建築学部修了。
1996〜2000年、青木淳建築計画事務所勤務。
2000年、乾久美子建築設計事務所設立。
2011〜2016年、東京藝術大学美術学部建築科准教授。
2016年より横浜国立大学大学院Y-GSA教授。
坂本一成
1943年、東京都生まれ。
1966年、東京工業大学工学部建築学科卒業。
1971年、東京工業大学大学院博士課程を経て武蔵野美術大学建築学科専任講師。
1977年、同大学助教授。
1983年、東京工業大学助教授。
1991年、同大学教授。
2009年、東京工業大学名誉教授。
現在、アトリエ・アンド・アイ 坂本一成研究室主宰。
加藤耕一
1973年、東京都生まれ。
1995年、東京大学工学部建築学科卒業。
2001年、東京大学大学院工学系研究科建築学専攻博士課程修了。
2002年、東京理科大学理工学部助手。
2004年、パリ第4大学(パリ=ソルボンヌ)客員研究員。
2009年、近畿大学工学部講師。
2011年より東京大学大学院工学系研究科准教授。
お問合せ先
ミサワホーム Aプロジェクト室
電話 03-3349- 8073
受付時間 10:00〜18:00
定休日 土・日・祝
 
※お申込みが定員に達しましたので、受付を終了しました。
第18回Aプロジェクトシンポジウム「『家』は社会とどう共存するか」
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 リーフレット

今回の登壇者の建築家二人に共通するのは、瓦屋根や石、窓、屋根、水回り、ドアノブなどの事物を、部分ではあるが家の他の要素と連関するなかで独自性を発揮しうるものとして考えたり、あるいは、家そのものを、周囲の敷地、町並みと、やはり事物性のあるものとして連関するなかで独自になっていく要素と考える姿勢です。これらは2010年代より現代思想の領域で関心を集めるようになった、もの、エコロジカルな連関、人間の条件における人工と自然の交差といった問題系と交錯しています。このシンポジウムでは、ここで共通してみられる奇妙なエコロジー実践、事物への関心の高まりが、建築、思想においていかなる展開をするかを考えます。ナビゲーターは、気鋭の社会学者の篠原雅武さんです。

ミサワホーム株式会社
Aプロジェクト室
室長 大島 滋

日時
2017年8月25日(金)19:00〜21:00
ゲスト
増田信吾×能作文徳×篠原雅武
会 場
新宿NSビル16階インテリアホール
参加費
無 料
申込期限
8月23日(ホームページよりお申し込みください)
主 催
ミサワホーム株式会社Aプロジェクト室
協 力
東京国立近代美術館
運営協力
トヨタホーム東京株式会社
企画・監修
保坂健二朗[東京国立近代美術館主任研究員]+大島滋[Aプロジェクト室 室長]
登壇者紹介
増田信吾
1982年東京都生まれ。
2007年武蔵野美術大学卒業。
増田信吾+大坪克亘共同主宰。
2010年から武蔵野美術大学非常勤講師。
能作文徳
1982年、富山県生まれ。
2005年、東京工業大学建築学科卒。
2007年、東京工業大学大学院建築学専攻修士課程修了。
2008年よりNjiric+Arhitektiに勤務。
2010年、能作文徳建築設計事務所設立。
2012年、東京工業大学大学院建築学専攻博士課程修了。
2012年より東京工業大学大学院建築学専攻助教。
篠原雅武
1975年、神奈川県生まれ。1999年京都大学総合人間科学部卒。
2004年同大学院人間・環境学研究科博士課程単位指導認定退学、
2007年「空間の政治理論 公的なるものの条件についての探究」で
博士(人間・環境学)、2012年大阪大学公共政策研究科特任准教授。
お問合せ先
ミサワホーム Aプロジェクト室
電話 03-3349- 8073
受付時間 10:00〜18:00
定休日 土・日・祝
 
※お申込みが定員に達しましたので、受付を終了しました。
日本の家 1945年以降の建築と暮らし
日時
2017年7月19日(水)〜10月29日(日)
主 催
東京国立近代美術館
協 力
トヨタホーム東京、ミサワホーム
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